ギターで作るクリーントーンと言っても色々な種類があります。
今回は同じクリーントーンでも、アンプを使ったいわゆる普通のクリーントーンと、ギターからレコーダーに直刺しのパキパキなクリーントーンを同じフレーズで比べてみました。
あえてアンプを通さないラインのクリーントーン
アンプを使ったクリーントーンは、味わい深かったり、少しダーティな感じになったり、少しピーキーだったりするところが、いわゆるギターらしさであり、普通のギターサウンドとして一般的な音なのですが、アンプを通さずにギターからほぼD.I.だけかましてコンソールに入れてしまう、ラインのクリーンにもなかなか捨て難い良さもあるんです。
音色的なギターっぽさは当然減るのですが、ギターアンプの特性が出ないぶん少しシンセ寄りな音だったり、無機質なニュアンスだったりとそれはそれで使い所が結構あるんですね。
個性の少なさが個性。
ギターアンプの周波数特性をざっくり分かりやすく言うと、ハイがかなりカットされてるのがデフォルトなんですね。そしてそれがギターらしさの一つでもあるんです。反対にいわゆるピュアオーディオ機器では低域から高域までニュートラルな特性になることが一つの正解でもあるので、そのような機器にギターを直接挿すとなんとも味気ない音になるのですが、それが一般的なギターサウンドからすると一つの個性でもあるんですね。
音源で比べてみましょう
ラインのクリーン
アンプシミュレーターを通したクリーン
明らかな音の違いが分かるかと思います。
バックトラック
いずれもUVI FALCONに立ち上げて鳴らしています。
アナライザーでのチェック
今回の音源では同じフレーズを使い、片方をアンプシミュレーターを使ってギターらしく、もう一本はアンプシミュレーターを使わずフラットな特性で録音しています。
演奏中のギター音をアナライザーで見たのが下の図です。
1、アンプシミュレーターを通した音。
音としては普通のクリーンなのですが、5〜6KHzより上の帯域はほとんど出ていないのが分かると思います。フェンダーアンプ系な音なのですが、意外と上は出てないんですね。
2、ラインの音。
ご覧の様に10KHzより上の帯域まで出ています。弾いているフレーズは全く同じなのですが、この様な違いが出るんですね。
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